亞北ネルをまとめてみる。

※2011/12/16追記 Googleと初音ミクの新たな関係
※2009/4/10追記 近況など(一番下)
※2008/2/11修正追記
ぐるっぽサービスについての指摘を受け、事実関係の確認が取れていない部分を修正しました。
また、今後も修正点や追加点を見付けた場合、随時修正追加を行う予定です。
ただし、ネット上での発言の責任がありますので、修正後も原文に抹消線を引く形で残すものとします。


さて、自分でも最近あやふやになってきたので、再確認の意味でも、ここで一旦亞北ネル誕生の経緯を書き出してみたいと思います。
ブログやmixi日記を巡回してみると、断片情報が多くて自分自身混乱してきますw
私の「覚書」という位置付けなので、これが必ずしも正しいわけではないことを初めに書いておきます。
もし「ちげーよ!!」という部分がありましたら、指摘していただくと非常に助かります。

■「亞北ネル」誕生
Googleによる「初音ミク画像検閲疑惑」(検閲かどうかは、ネット上の諸情報を参考に皆様の判断にお任せします)が指摘されたのが、10月17日夜頃。
数日前の「アッコにおまかせ」偏向報道スレから、私はいつものように2ちゃんねるのν速+に張り付いていました。
憤慨していたところにこのような燃料が投下され、テンションは上がる一方でした。

参考:「初音ミク」画像がネットから“消えた”? - ITmedia News

上記記事内での憶測の1つとして、某企業がGoogleに依頼して、初音ミクを画像検索結果から弾くようにしたのではないかというものがありました。
私の記憶が定かなら、この「某企業による陰謀説」は、突然ぽっと出てきた説だったと思います。
特にそれを裏付ける確証があったわけでもないのですが、14日の「アッコにおまかせ」での偏向報道と、その某企業が推進するビジネスとニコニコのある種の競合、そしてそのニコニコの主要コンテンツとなろうかと勢いづいていた初音ミク等、後付的ではあれそれなりの根拠があり、だんだん騒ぎは大きくなっていきました。
最新のニュースをスレッドの議題として扱う2ちゃんねるの「ニュース速報+」板では、もの凄い勢いでスレが消費されていきました。
そうした中、「もう飽きたから寝る」に代表されるような印象操作と思われる書込が大量発生。
一例として
「もう飽きた」
「寝る、お前らも寝ろよ」
「勘違いだったみたいだぞ」
「陰謀な訳ないだろ、妄想乙」
「無駄な時間を過ごすなよ」
「キモヲタが騒いでるだけ」
「後で恥をかくのは俺達なんだぜ?」
「新展開もないし勢い落ちてきたね」
「必死になって憐れだな」
「とりあえず解散しよう」
「もう次スレはいらないな」
「流石に祭り終了かな」
「工作員なんて現実にいるわけないじゃん」
「土曜の夜から大変だな」
「やっぱり眠れないからキモヲタの相手する」
「外の空気吸い行こうぜ」
「2chやめよかな」
「いつまで張り付いてる気なんだよ」
「現実を見ろって」
「おまえらマジで笑える」
等があります。
若干の違いはあるものの、ほぼ同じ文面のレスが数秒、酷いときには1秒の間に6~7レス連続で書き込まれることもあり、事態を収束させたい組織的な動きがあることを感じさせました。

■その一例
440 名前:名無しさん@八周年 本日のレス 投稿日:2007/10/20(土) 08:54:20 FsGG9Jjo0
はー頑張ったのに勘違いだなんて

結局時間の無駄だったな

441 名前:名無しさん@八周年 本日のレス 投稿日:2007/10/20(土) 08:54:22 sp2HDdzO0
なんか説得力あるものもないし

勘違い説が最有力だな・・・^^;

442 名前:名無しさん@八周年 本日のレス 投稿日:2007/10/20(土) 08:54:22 7HMjhHkK0
なんか俺らの勘違いって説が有力みたいだな

もうやめるか

443 名前:名無しさん@八周年 本日のレス 投稿日:2007/10/20(土) 08:54:23 8YZNdX+R0
こんだけやって結局勘違いか

時間が無駄だったな・・・

444 名前:名無しさん@八周年 本日のレス 投稿日:2007/10/20(土) 08:54:25 ffsd0iW+0
やっぱ勘違いだったか

時間が無駄だったな^^;

445 名前:名無しさん@八周年 本日のレス 投稿日:2007/10/20(土) 08:54:26 0I0SybGP0
恥ずかしい奴らw

時間が無駄だわ

■ここまで
※書込時間に注目。

これだと単なる釣りの可能性もあるので工作員説はその正否を巡って延々とループしていたのですが、そんな“工作員”の存在を決定的なものにしたのがに印象付けたのが、ネット史に残る一本釣り、伝説の52スレ目。
このスレでIPトラップに彼らが工作員らしき人物が引っかからなければ、もしかすると「亞北ネル」は誕生しなかったかもしれません。
過去ログ↓

【ネット】 なぜ? 「初音ミク・画像」「亀田・反則」、ネット上から“消えた”…電通やTBSの陰謀との説も★52
http://mobile.seisyun.net/cgi/read.cgi/newsplus/news22_newsplus_1192890569/


上記スレの>>23で「おまんちん」と呼ばれるIPトラップが仕掛けられ、工作員らしき人物が罠にかかり、>>186にてIPアドレスから工作したと思しき会社の情報が発覚し、晒されました。PCサイトを変換してケータイで閲覧することが出来る「ぐるっぽ」というサービスを利用していたことがわかりました。

さらに>>309にて同名の会社の求人情報が発見され、時給が700~円、完全歩合給であることが発覚します。

http://joob.jp/search/jpp-1291

http://72.14.235.104/search?q=cache:sgc-frFQfaMJ:www2.spline.tv/bbs/happytrip/%3Fthread%3D43%26RELOAD%3D1+e-colors.co.jp&hl=ja&ct=clnk&cd=1&gl=jp

亞北ネルの「時給700円」という設定はここから来ています。とてもリアルな話なのです。
ちなみにこの会社、ヒーリング効果のある絵を販売するとか、気功セラピーとか、ライ○システム(超意識情報研究所)の紹介?とか、結構怪しげな商売を他にもやっているようです。
ここの代表の名前とかで検索すると、それっぽいのが出てきますので、興味がありましたら自分で調べてみるのもいいんじゃないでしょうか?
ただ、このColorsと前述の「ぐるっぽ」サービスを展開している「Colors」は、本社の所在が違う別会社です。
過去ログを読む限り、両者の関係性を示すような証拠は出てきていませんが、何故かこの後下記のような展開へと進んでいきます。

さて、本来工作業務というものは、自分達の存在を秘匿しつつ、依頼者に有利になるような方向へスレの話題を誘導するのが本分でしょう。
匿名性の高い2ちゃんねるなら造作もないこと…のはずなんですが、安い時給では雇える人材の質にも限界があるのでしょう…。
この工作員らしき人物の発覚後、それまでの勢いがウソかのように例の「飽きた寝る」や「俺たちの勘違い」といった書込がパタリと止みます。
このあからさまっぷりに、スレ住人もビックリです。
これだけならまだしも、彼らはHPサーバ(http://e-colors.co.jp/)まで落としてしまいました。
さらに、★54スレの>>422によって、ドメイン自体が放棄された可能性が指摘されます。
http://mobile.seisyun.net/cgi/read.cgi/newsplus/news22_newsplus_1192899184/
■一応伏せ字で↓

422 名前:名無しさん@八周年 mailto:sage [2007/10/21(日) 02:18:28 ID:IiG17lNx0]
>>305
○-colo○sの方はサーバーどころかドメイン自体もう手放したっぽい。

で、いまはこっちを使ってる。こっちは落ちてない。
http://www.color-s.ne.jp/



ただこれには諸説あって、そもそもだいぶ前に放棄されていたのではないかという指摘もあります。
Internet archivesにも、2006年7月までのページしか残っていません。
http://web.archive.org/web/*/http://e-colors.co.jp/

これだけならまだ言い訳のしようもあったのですが、Googleは何をトチ狂ったのかこの会社のページのキャッシュを速攻で消すという暴挙に出ます。
Googleのあまりに素早すぎる動きに、スレは大炎上状態で加速する一方…。

googleが検閲してた→グーグルオワタ
googleの仕様だった→グーグルオワタ

という挟撃に遭いGoogleも混乱していたのでしょうが、まるでmixiで暴露日記を書く勘違いチャラ男みたいな対応は、あまりにも迂闊だったと言わざるを得ません。

そんなわけで、この52~54の間に気化爆弾並みにネタが投下され、確実にこの話題が個人ブログやら他の掲示板やらに飛び火していくことになりました。
「初音ミクの消失」というだけでは、おそらくこれほど認知は進まなかったのではないかと思います。
「工作員の実在」は、衝撃的かつ広範に渡って浸透する話題としてはこれ以上ない素材でした。
「工作員が居た!!」という話題から入り、「で、そいつらが隠したがってる“初音ミク”って何よ?」と言う感じで初音ミクを知った方も多いと思われます。
IPトラップを踏んだ工作員がその目的とは裏腹に、VOCALOIDを世に広めるきっかけを作った最大の功労者の一人となってしまった、なんとも皮肉な話なのです。

さて、そんなこんなでこのスレは最終的に74スレまで建てられました。
ニュース速報+板の規則で、同じニュースソースでスレッドを建てられる期間が定められていたため、別のミク関連のニュースソースで新たなスレッドが立てられ、一応落ち着いたのですが、アンチだか荒しだかわからん連中が必死に話題逸らしに精を出す(キモヲタ認定など)のは相変わらず。
わざわざ2ちゃんねるのν速+の、しかもミク関連スレに張り付いてまでキモヲタ叩きをする輩のうっとうしいこと…。

さぁ、そんな時、何かが私のゴーストに囁きかけた…わけではないのですが、「(荒らしを含めた)工作員を擬人化してやろう」と、何故か思い至ったのであります。
私の2ch歴は、古参と言うには若すぎ、新参と言うには浸かりすぎた感じなので、ある程度はここでの過ごし方を心得ていると思っていました。
しかしながら、VIPの安価で描いてみる系スレや角煮のスレならともかく、ν速+で自作絵を投下するなんて、一体何を考えていたんだか自分でも到底理解できません。
普段こんな事やったら、完全スルーか叩きに合うか、そのどちらかである可能性が高いです。
しかし、あの時のミク系スレの雰囲気は、比喩ではなく文字通り「みっくみくにされた」と言っても過言ではなく、アンチも擁護もひっくるめて異常な状態であったことは確かです。

キモヲタ連呼の工作員を茶化すには「萌え擬人化」がお誂え向きだろうと、ミクをベースに、それでいて自分の趣味(へそ出しとか)が多分に含まれたキャラクターを描き終えるのに、30分もかかりませんでした。
何となく思いつき、ざっと描いて、しれっと投下。

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700* 名前:名無しさん@八周年 [] 投稿日:2007/11/01(木) 23:16:24 ID:R+kZ+ZDO0
描いてみたシリーズ
カキコロイド「亞北ネル」

http://hisazin-up.dyndns.org/img/src/1193926483144.jpg
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亞北ネル誕生の瞬間です。
何の因果か、時給と同じ数字の700レス目。

シリーズなんて書いてますが、別にシリーズモノでも何でもありません。
ニコ動に「~してみた」系の動画がよくあるからとか、そんなんです。
この時点ではまだ「防火ロイド」という肩書きはなく、後にスレ住人によって考えられました。

以上が、Google検閲の発覚から亞北ネル誕生までの流れです。
その後は、まぁ色々あってネット上にある程度広まっています。
個人ブログなど覗いてみると、中には誤情報もあるんですが、まぁそれはそれで何か新しい動きになるかも知れませんので、結構面白かったりするのです。

いつになるかわかりませんが、次は“何故ネルのデザインがこうなったのか”みたいなのをまとめてみたいですね。
何故へそ出しなのか?背中の穴が2つなのは?なんで片側だけのシングルテール?等々、書いておかないと自分でも忘れそうですw

2008/2/11追記
現在、以前のように初音ミクを貶めるような輩はすっかり影を潜めました。
あれだけ居た工作員や荒らしは、一体どこに行ってしまったのでしょう…。
たまに、ニコ動でのランキング工作だの、成人向け同人誌や抱き枕を槍玉に挙げて結局キモヲタソフトだのと吹聴する書き込みを見かけますが、あの怒濤のような勢いでミクを貶め、話の方向性を変えようとしていた印象操作のような書き込みは、ほとんど無くなりました。
あの後も初音ミクはあらゆるトラブルに巻き込まれていますが、ミクの本質部分は変わりようがありませんし、トラブルさえ創作の糧としてしまう人までいます。
「亞北ネル」の誕生も、その一つでしょう。
ネルは工作員の擬人化ではありますが、デザインベースはもとより、初音ミクが居なければ誕生し得なかったキャラクタだと思っています。
今後、亞北ネルがどのような方向に舵を切るのか、まだまだ先行きは不透明ですが、応援していただいてる方々のためにも、より良い方向進んでいければと思っています。


2009/4/10追記
前回の追記から1年と2ヶ月くらい経過しました。
「どのような方向に舵を切るのか、まだまだ先行きは不透明」だった頃から、色々なことがありました。
まず最も重要だと思われるのが「亞北ネルを初音ミクの二次的著作物とする覚書をクリプトン社と交わした」ことでしょう。
二次創作キャラクターである亞北ネルは、基本はファンアートであり、本来であれば商用で利用することは出来ませんでしたが、クリプトン社と覚書を交わすことで、クリプトン社を窓口として亞北ネルの商用利用が可能となりました。
まず、当日版権の必要な立体物イベントでこの仕組みが活かされ、クリプトン公認漫画やゲームへの登場など、ファンアートの枠を超えた展開を見せています。
企業の版権キャラクターを原著作物としているため、当初心配されたような悪質な企業による無断利用無断掲載といったケースも、もはや起こらないのではないかと思われます。
無償利用に関しても、初音ミクの二次的著作物なのでクリプトン社の「キャラクター利用のガイドライン」に則った利用となり、このブログでいちいち「著作権について」をアナウンスする必要も無くなりました。

痛車になるなど、まだまだどこに展開していくのかわからない状況はかわりませんが、以前と比べてネットキャラ故の不安要素はかなり取り除かれたのではないかと。
同人・二次創作文化の観点から、企業と権利を半々とする(端から見ると企業がキャラを囲い込んでいるように見える)ことに批判的な意見もあるにはありましたが、概ね好意的に受け入れられたことに「やっぱりボカロ界隈は変わっているな」と、我ながら思ったものです。
持論である「版権者と二次創作者の歩み寄り」という動きはまだまだ始まったばかりではありますが、角川などが精力的に「二次創作の公認」を模索するなど、確実にその方向へ向かおうとしています。
その反面、従来型の暗黙の了解で成り立つ同人文化との隔たりが大きい部分もあり、一概に「正しい方向」とも言えないのが正直なところです。
今後のネルの課題は、近い将来成立すると思われる「ダウンロード違法化」が創作の妨げとならないようにする(現状でも問題無い気はします)ことと、より多方面(特にマイナー分野)への進出でしょうか。

2007年から2008年にかけて「熱狂的現象」となった初音ミク・ボカロブーム。
今ではブームから一つのジャンルとして定着したものの、その人気は衰えるどころかますます影響力を拡大し続けています。
ブームのまっただ中でさえ鼻で笑われた「オリコンにチャートイン」が現実となった今、「未来の音」はどこへ向かうのでしょう。

2011/12/16追記
多くを語る必要はありません。
この約一分の動画が、ここ4年での大きな変化を物語っています。

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