防火ロイド「亞北ネル」

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zoom RSS ネルと携帯がPCLを解説してみる。その2

<<   作成日時 : 2009/06/09 07:07   >>

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■第1条(定義)

1.本ライセンスにおいて、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによります。



……?





あー、いきなり混乱しちゃダメダメ。


で、どういう事なの?





契約書といった類の文章では、まずその中に頻繁に出てくる言葉を「定義」するんだ。
すごく簡単に言うと、ある言葉について、これこれこういう意味ですよと、まず最初に決めるんだ。


それって必要なの?
意味がわからなくても辞書を引きながら読めばいいんじゃない?





例えば、一般的にも使われている言葉だけど、その契約書の中では一般的なものとは違う意味で用いる場合を考えてみて。
契約を結ぶ人同士が、一方は一般的な意味で、もう一方は別の意味で捉えていたとする。
そのまま契約を結んでしまったら、後になって「話が違うじゃないか」とばかりに、トラブルの火種になる可能性がある。
同じ言葉であっても、その人の捉え方次第で意味が変わってしまっては、契約書としてはちょっと危なっかしいよね。
ここにも出てくる「キャラクター」ひとつ取ってみても、人によって定義がバラバラだろうし。


なるほど…お互いに別々の意味で捉える事って、確かにあるわね…アンジャッシュとか。





いや、まぁ、あれはそういうネタだけども…。
とにかく「本契約書の中でのこの言葉はこれこれこういう意味なので、あなたもそういう意味で読んでね」と取り決めるのが「定義」ってわけ。


ガッテン×3





ボクは立川志の輔ですかい?
んじゃ、定義の中身を見ていこうか。


(1) 「キャラクター」
その存在を他と区別するために、名称を付与され、その他音声、外見、性格等によって特徴づけられた抽象的概念を表現するために創作された、絵画の著作物をいいます。

(2) 「当社キャラクター」
当社の製品である『MEIKO』、『KAITO』、『初音ミク』、『鏡音リン・レン』、『巡音ルカ』のために作成されたキャラクターの各々をいいます。

(3) 「二次的著作物」
著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案することにより創作した著作物をいいます。

(4) 「改変物」
著作物を変更、切除その他改変して作成したものであって、二次的著作物に該当しないものをいいます。

(5) 「二次創作物」
改変物および二次的著作物、その他著作物に依拠して作成された著作物を総称したものをいいます。

(6) 「利用者」
当社キャラクターまたはその二次創作物の全部または一部を利用される方をいいます。



まずは(1)だけど…抽象的概念がどうとかまたややこしいわね。





実はね、日本の著作権法の考え方では、一般的に言うところのキャラクターそのものは「抽象的概念」に過ぎず「著作物にあたらない」とされているんだ。


えっ!?だって漫画やアニメのキャラものコピー商品とか、著作権侵害で訴えられたりとかあるんじゃないの?





その場合はコピー商品を見た時に多くの人が「これは○○って漫画の□□ってキャラだな」とわかってしまうから著作権侵害だ、といった主張がなされる。
つまり、○○という「漫画」の著作権侵害であって、そこから離れたキャラクターという「抽象的概念」そのものに対する著作権侵害ではないわけ。
実際の裁判ではもっと入り組んだ複雑な解釈がされるけど…大まかに言えばそういうこと。


何だか納得いかないけど…その一般的に言うキャラクターと、(1)の「キャラクター」の違いってなんなの?





(1)では、「キャラクター」は抽象的概念そのものではなく、それを表現するために創作された「絵画の著作物」であると定義している。
つまり「絵(イラスト)」のことね。当然これは著作物にあたる。
ここからわかるように、さっき言った「抽象的概念としてのキャラクター」と、(1)の「絵画の著作物としてのキャラクター」は似て非なるものなんだ。
(2)の「当社キャラクター」も、クリプトン社のVOCALOID製品のイメージを表現するために描かれた「絵画の著作物」としてのミク達を指している。
「ここでいうキャラクターは著作物ですよ」って定義から始めないと、著作権の話は出来ないからね。


じゃあこの定義で私を例えると、「亞北ネルというキャラクター」はサイドテールがよく似合う、素直で可愛いトランジスタグラマーな超絶美少女を表現するため描かれたイラストってことね!





サイドテール以降に激しい違和感を覚えるけど、大体合ってる(ということにしておこう。というか「トランジスタグラマー」とかわかる人ここ読んでるのかな?)それに、小柄で均整の取れた体つきと言うより、チビでまな板…。
アッー!止めて!電源落とそうとしないでッ!!


さー、次言ってみよー!





ハァハァ…モノローグのつもりが思わず口に出しちゃってたよ…。
えと、(3)は二次的著作物の定義だけど、著作権法で定められている定義と同じようだね。


二次的著作物?





ここに書いてある通りだけど、簡単に言うと元の著作物の表現形式を変えたもの(変形)や、アレンジ(翻案)したもののこと。
表現形式を変えるっていうのは、絵画の著作物であるミクを立体的なフィギュアや3DCGのような別の形で作り直したものとかね。
アレンジは「既存の著作物の修正増減に創作性が認められるが、原著作物の表現形式の本質的な特徴が失われるに至っていない場合」に限られる。


表現形式を変える方はわかったけど、アレンジの方は難しい感じね。





要は、完全なオリジナルじゃないけれど、アレンジ部分に「作者独自の創作的な表現」が認められれば「二次的著作物」ってこと。
アレンジ部分が創作的な表現とまでは言えないと判断されれば、(4)の「改変物」に該当するね。


うーん、どこまでが創作的と言えるのかがよくわかんないわね。





クリプトンがブログのFAQで例を挙げているので参考に見てみよう。



「翻案」
初音ミクの絵を元にしてその特徴的な表現を残したまま、表情や姿勢を変えて独自の絵を描いたものがこれにあたります。

「改変物」
当社キャラクターの原画像を拡大または縮小したり、単に色を塗り替えただけであったり、一部を切除したり、創作性のない簡単な線を書き加えただけのようなものが、これにあたります。




何となくふいんき(←なぜか変換できない)は伝わったわ。





ここに挙げられたのも一例だから、微妙な判断が迫られるものについては、実際裁判にならないと結論は出ないだろうけどね。


(5)は「二次創作物」か…何だかさっきの「二次的著作物」と似てるわね。





上で出た「改変物」や「二次的著作物」、さらに「その他著作物に依拠して作成された著作物」を、全部ひっくるめて二次創作物としているね。


よ…依拠…?





依拠(いきょ)ね。
あるものに基づいたり、よりどころ(根拠)とする時に「〜に依拠する」という使われ方をするんだ。


んー、正確には改変物でも二次的著作物でもないのよね?
それはもうオリジナルじゃないの?





一般的に言うところのキャラクターは「抽象的概念」として認識されている、ということを思い出してほしい。
その「抽象的概念」としてのキャラクターに基づいた創作物を除外してしまうと、一般認識から大きく乖離してしまうことになる。
今まで二次創作イラストを描いてきて、周りの人もそのつもりだったのに、ある日突然「それは改変物でも二次的著作物でもないので、二次創作ではありません。」とか言われたら、自分の創作物がPCLを受けられるかどうかの判断がより難しくなってしまうよね。


一々確認しなくてもいいようにって目的からしたら、本末転倒ね。
それに、創作を繰り返している内に別物が生まれたとしても、ボカロ的なつながりを感じることはごまんとあるし。





著作権法では概念的なつながりでは不十分となる可能性があるけど、実際の現場には一般論として二次創作とされているものが溢れているよね。
そこに法解釈だけ持ち込んで「違うよ。全然違うよ。」とバッサリ切り捨てたら、じゃあどこまでが改変物で二次的著作物かという区別をきっちり示す必要に迫られる。
世に数多ある創作の形から一例を示すことは出来るだろうけど、あらゆる創作物のケースについて網羅しようとしたら、PCLが広辞苑サイズになっちゃうよ。


とてもじゃないけど現実的とは言えないわね。





だね。
二次創作を行おうと思った時に枠組みが緩やかであれば、作る側としても悩むことはない。
正式なライセンス契約であると同時に、PCLを実態としての二次創作文化に見合ったものにするためにも「その他著作物に依拠して作成された著作物」を「二次創作物」から外すわけにはいかない、とクリプトンは考えたわけだ。


でも、著作権法的に考えるとその「その他著作物に依拠して作成された著作物」には、クリプトンの権利は及ばないのよね?
PCLに入れて大丈夫なの?





クリプトンの持つ権利は第2条の話になってしまうけど、改変物の権利を専有していることと、二次的著作物に関して、二次的著作物の著作者が持っているのと同じ種類の権利を持っていることしか書かれていないね。
これが「二次創作物」全ての権利を持っている、となっていたら問題になっただろうけど。
仮に「その他著作物に依拠して作成された著作物」と思われるものについて係争が起こった時は、個別に判断って感じだろうね。
第2条についてはまた後で説明するよ。


(6)は、もう読んだまんまね。





クリプトンのブログでは「生産消費者(プロシューマー)」という表現も出てきているね。
ただ消費するだけに留まらず、自ら使うために生産する、あるいは満足を得るために生産する消費者を指した造語だよ。
興味のある人はアルビン・トフラーのベストセラー「第三の波」や最近の著作「富の未来」を読んでみてね。


ダイクンの波?富野…ミライ?





いや、ガンダムは全然関係無いからね。
…さて、これで第1条1項は終わり、次は2項と3項だね。短めなのでサラッと行くよ。


2.その他の用語の意義及び解釈については、本ライセンスに別段の定めがある場合を除き、著作権法(昭和45年法律第48号)の規定に従うものとします。

3.このライセンスに定めるもののほか、当社キャラクターの利用に関し必要な事項は、当社が定めるキャラクター利用のガイドライン(http://piapro.jp/license/character_guideline 以下、「ガイドライン」といいます。)で定めるものとします。






2項は「本ライセンスに別段の定めがある場合を除き」とあるように、それ以外の用語については著作権法の中で使われているものと同じ意味ですよ、ってこと。
3項は、PCLに加えて、その他必要な事柄は「キャラクター利用のガイドライン」に載ってますよ、ってこと。
「キャラクター利用のガイドライン」は、具体的にどんな状態のものにPCLが適用されるかの例を示すなど、PCLを補足する役割も担っているんだ。
第3条(3)のいわゆる「PCLクレジット」についても、ガイドラインの方に詳しい説明があるよ。


ふーっ、久々に頭使ったわー!
最初より少しは理解出来た…かな?
でもまだ道のりは長そうね。
やっとサイド7から脱出したあたり。





ガンダムから離れろよ。
まぁ、理解出来ない内にどんどん進んでもしょうがないし、少しずつ覚えていこう。
次回は第2条について一緒に見ていくよ。


NEXT>>第2条(著作権法その他適用法との関係)

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
>>ふいんき(←なぜか変換できない)
 雰囲気(ふんいき)のことですか?
所々色んな物が出てきてるけどネル話聞いてるの?
と言うか、ダイクンてキャスバル兄さんwwネル意外と知ってる?
>>素直で可愛いトランジスタグラマーな超絶美少女
自分でここまで言うか・・と言うかツンデレって素直じゃない気g(ry
内容?そんなことよりネルに行きました目がいきましたwww
劣紅ケイ
2009/06/09 23:36
>>劣紅ケイさん
>雰囲気(ふんいき)のことですか?
ここでまさかのマジレス…!?
これが若さか……(;`・ω・´)ゴクリ
「ふいんき(←なぜか変換できない)」検索してみてください。

>内容?そんなことよりネルに行きました目がいきましたwww
なんというアイコンの大誤算…。
Webラジオで質問に答える、ぐらい砕けたやり方の方が若い人向きなんでしょうか…。
ヒオカ
2009/06/10 15:16
ヒオカさんお久しぶりです
旧ガイドラインを見ると「二次創作物(但し立体物、衣装を除く)の制作・頒布に限り一切の制限を設けておりません。」
ゲーム・プログラミング分野は途中で解禁されたのに
フィギュアイベントでの当日版権物以外の立体物とコスプレイヤーは存在そのものがNGな規約のままでしたね(大汗

自作衣装によるコスプレ活動の制限が無くなるのは良いことだと思います。
衣装販売(業者製作による完成品)が現状野放しなのが気になります・・・
つばさ
2009/06/14 00:17
>>つばささん
どうも、お久しぶりです。

>自作衣装によるコスプレ活動の制限が無くなるのは良いことだと思います。
私もこれは良い事だと思います。
著作権法上のコスプレの扱いは著作権法だけでなく商標権とか不正競争防止法も絡んだりして非常に微妙な判断を迫られるものですが、基本的に利益を得ることが目的でないものについては、私的利用や営利を目的としない上演といったものに留まるので、著作権法上「著作権の制限」にあたると考えられます。

>衣装販売(業者製作による完成品)が現状野放しなのが気になります・・・
そういった業者から衣装を購入する方に、もし「製作の意思」があるのなら、例えば私からベースとなる衣装の型紙をPDFで提供するとか、オススメの素材を提示するなんてことができれば面白いかな〜、なんて考えたことはあります。
まぁ、被服製作の知識がないので実行に難ありですし、仮に提供できたとしても、今度はそのPDFから作られた衣装を販売する業者が現れたり余計ややこしくなるので根本的解決にはなりませんがねw
ヒオカ
2009/06/14 01:28

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